粗大ゴミの処分料金はいくら?実は市よりも業者がお得?
引越しや整理の際に必ずといってよいほど発生する粗大ゴミはどのように処分したらよいか分からないもの。ネットで検索しても「市が良い」「業者が安い」などとさまざまな情報があり、ご自身のみで判断するのはとても困難ですよね。
今回はそんな粗大ゴミのお悩みを解決できるよう、粗大ゴミの処分をどこに任せればお得なのか「料金」に着目して比較していきます。
(※本ページは大阪市の粗大ゴミ処分をモデルに比較しております。お住まいの地域によって規定・基準が異なる場合がございますので、処分の際は必ずお住まいの自治体のホームページを確認してください。)
1.粗大ゴミとは

まず初めに、どんな品物が粗大ゴミになるかを紹介していきます。「そんな紹介はいらないから、さっさと料金が知りたい」という声が聞こえてきそうですが、粗大ゴミかそうでないかを見極めることは、お得に処分するための重要な第一歩なのです。
まず、ゴミは大きく分けて一般ゴミと粗大ゴミに分けられます。
・一般ゴミ
燃えるゴミやペットボトル、カンやビン、燃えないゴミなど、皆さまが生活を送るうえで発生するゴミのことです。これらは自宅に一番近いゴミ収集置き場に持っていけば、自治体が無料で処分してくれます。
・粗大ゴミ
基本的には一般ゴミの中でもサイズやリサイクル方法の関係で、有料での処分が必要なゴミを指します。
具体的には最大の辺または径が30㎝以上のもの、あるいは棒状で1m以上のものが該当します(自治体によって異なります)。前述した通り、これらのゴミは自治体や業者に有料で処分してもらう必要があります。
しかし、規定のサイズに沿っていても回収してもらえない品物もありますのでご注意ください。
・蛍光灯管
水銀などが含まれており危険なため回収できません。市役所の回収ボックスか、訪問回収を依頼する必要があります。
・古紙
自治体で毎週または隔週で回収しに来てくれています。紙ゴミとして認識している方も多いかもしれませんが、あくまでもリサイクルを目的とした回収です。一般ゴミや粗大ゴミの処分はリサイクルではないため古紙は回収してもらえません。
・家電リサイクル対象家電
家電の中の電子機器などの部品はまだ使用可能なものも多いためリサイクルが義務づけられています。家電量販店か家電メーカーに持ち運ぶか引き取りに来てもらうように手続きが必要となり、粗大ゴミでは回収できません。
・危険物
搬出に危険がある品は回収してもらえません。また、ガスボンベや薬品類、ボタン電池、金庫など処分に手間がかかる品物も回収できません。自治体ごとで定められた専門の業者が処分を代行しています。
このように、ゴミ一つ処分するのにも留意しておくことや注意点が多く、対応方法も異なります。
この違いを曖昧に捉えていると本来は一般ゴミとして無料で処分できたはずの品をお金を払って業者に回収を依頼したり、対応できない品の回収を依頼して返送されてしまったりと時間と費用の無駄遣いにもつながってしまいます。すなわち、不燃ゴミと粗大ゴミを正しく見分けられるようになること、品物に合わせた適切な判断ができるようになるということは作業効率が上がるだけではなく、結果として処分料金をお得にすることにもつながるのです。
2.市の処分方法と料金

ゴミの詳細をご理解していただけたと思いますので続いて、市と業者それぞれの処分方法と料金について紹介します。
業者といっても不用品回収業者、リサイクルショップ、引越し業者など様々な選択肢がありますが、今回は回収・処分をメインに行っている不用品回収業者を業者代表として市と比較していきます。
・市に依頼して粗大ゴミを処分する方法
1.粗大ゴミ収集受付センターにインターネットまたは電話で申し込む。
※インターネットだと24時間365日受付が可能、電話の場合は月曜から土曜日の9時から5時まで。(祝日可)
2.センターから料金と回収日、収集場所が伝えられる。
3.コンビニ、スーパー、郵便局、環境事業センターで粗大ゴミ手数料券を購入する。
4.回収日に指定された収集場所に粗大ゴミを置いておけば回収してもらえる。
・料金
品物 | 値段 |
---|---|
ベッド本体(マットレス類を除く) | 1,000円 |
食器棚(幅・奥行・高さの合計が2メートル未満) | 200円 |
キーボード | 200円 |
加湿器 | 200円 |
物干し竿 | 200円 |
テーブル(天板の最大の辺又は径が1メートル未満) | 400円 |
ソファー(一人掛け用) | 700円 |
料金の参考までに一部の品物をまとめて表にしましたが、大阪市の場合、粗大ゴミの回収費は200円~1,000円と比較的リーズナブルに設定されています。
そのため、ゴミの量次第ではありますが、市に回収を依頼すればかなりお得に処分できます。
3.業者の処分方法と料金

次は業者の方法と料金の紹介です。
・業者に依頼して粗大ゴミを処分する方法
1.業者に問い合わせて処分したい品物を伝え、回収可能であれば見積もりを依頼する。
2.業者による訪問見積もり。
3.見積額や業者の対応・説明などに納得できたら契約をして作業日時を決める。
4.作業日に回収・処分をしてもらう。
・料金
品物 | 値段 |
---|---|
食器棚 | 約3,500円 |
ベッド | 約4,000円 |
テーブル | 約2,000円 |
ソファー | 約3,500円 |
キーボード | 約500円 |
加湿器 | 約500円 |
物干し竿 | 約500円 |
まとめての場合
トラックの種類 | 値段 |
---|---|
軽トラック | 10,000円〜25,000円 |
2トントラック(平) | 30,000円〜45,000円 |
2トントラック(箱) | 60,000円~80,000円 |
業者ごとで値段が大幅に違うため一概には言えませんが、市に依頼するよりは高額です。
しかし、時には業者が安くなる場合もあるのです。
4.市と業者どちらがお得?

上記の表で値段を比較すれば圧倒的に市のほうが安いのがお分かりいただけますが、場合によっては業者のほうが安くなることがございます。
どういうことか例として申し上げますと、
・品物の数が多い場合
・品物が不用品ではなく買い取れそうな品物の場合
この二通りの場合には業者に依頼するほうがお得になる可能性があります。
品物の数が多い場合でも自治体は一品ずつの回収にしか対応してくれないことに対し、業者は表で紹介したようにトラックを用いてまとめて回収ができます。そのため、処分する品物が多い場合は、一品ずつの合計金額よりもトラックでまとめて回収してくれる不用品回収業者に依頼するほうが安く済ませられる可能性があります。
また、再利用できそうな品物がある場合は、買取サービスを行っている業者に連絡することがおすすめです。買取金額を作業料金と相殺することでお得に回収が行えます。買取の判断基準は「再利用」以外にも「中古市場で価値がある」など幅広い視点から査定されますので、意外な品物に値段がつくことも多いです。
このように、状況次第では業者に頼んだほうが良い場合もあるのです。
5.どのように比較すればよいか

状況次第で安くなると紹介しましたが、いざ自分で判断するとなると、どのように比較すればいいのか分かりませんよね。最後はその比較方法についてご紹介いたします。
この方法は「相見積もり」とも呼ばれ、複数の業者から物の値段などを比較する際に多く利用されます。
方法は簡単です。
1.まず、粗大ゴミの量と大きさを調べる。
2.ネットの情報を基に自分で大まかな見積もりを出し、依頼する業者の候補をいくつか選ぶ。
3.候補先に問い合わせる。
市区町村の場合は先述した市の処分方法の2まで行います。(粗大ゴミ収集受付センターに問い合わせて聞く。)
業者の場合も業者の処分方法の2まで行います。(無料で見積りに対応してくれるところを探し、買取を含む見積もりを出してもらう。)
4.それぞれの候補先の見積額を比較する。
このようにすればどこが一番安いか分かります。
しかし、中には見積もりが有料な業者や買取は契約を結んでから行うという場合もありますので、問い合わせる際に業者に必ず確認をしてから見積もりを依頼するようにしましょう。
まとめ
今回は主に粗大ゴミの処分にかかる料金について紹介をさせていただきました。粗大ゴミを処分するには手間や時間もかかりますから、少しでも料金を抑えて負担を軽くしたいですよね。
そのためには業者と自治体、それぞれの特徴を理解したうえでご自身の要望に適した方法を選ぶことが大切です。少しでもお得に皆様が粗大ゴミを処分していただけるように、今回の記事が参考になれば幸いです。